あらすじ

 　「生きて―――」

ある晴れた春の日、高校2年生の黄泉川 蒼空は不自然な交通事故にあう。

撥（は）ねられた衝撃で20日間もの間 昏睡状態に陥り、

ようやく意識が戻った途端に父親の転勤を言い渡される。

頭の整理がつかないまま一人暮らしを始めた蒼空は、幼馴染の朱音 凛と共にようやく

普通の日常に戻っていったかのように思えた。

そんなある日。凜から借りたホラー映画を見ていた蒼空の前に、テレビの中から一人の少女が現れた。

自分は 《妖怪》 だと言う彼女をはじめ、

蒼空の周りには 人間には見えないはずの妖怪たちがつぎつぎと現れていった。

妖怪だけが使える《妖術》と、妖怪たちが生まれ持って掛けられている

《呪い》を巡って、不思議な日々が始まった、

あの交通事故から半年ほどたった頃。

蒼空の家は”妖怪”たちの賑やかな声であふれていた。

ごく普通の平日の、ごく普通の高校生の、ちょっと不思議な日常が今日も始まろうとしていた。

お皿の割れる音、近所に響く少女の悲鳴、学校での先輩の威圧、幼馴染の意味不明な発言…。

賑やかな”妖怪”たちとの、温かい”日常”を描いた-Extra Side Story-。

もう一つの怪談物語が、始まる――。